DIM SPORT JAPAN

DYNO-RACE

4輪ローラーシャシーダイナモメーター

純正ECU(DME)は絶えず4輪の働きをチェックしています。 例えば、以下の警告灯をご存知でしょうか?

これらは、ブレーキやトラクションなどに関する制御システムの略称なのですが、実に様々に且つ細かに制御されています。
複雑に制御が行われている現代の車を、ローラー上で試走させるのは決して簡単ではありません。

最大の特徴 HLS機構

通常のローラーでは4WD対応品であっても前後ローラーは独立している為に、FF車であれば前輪のみ回転、FR車では後輪のみが回転します。
実際の走行ではそんな動きはしないので、ECU(DME)が異常と判断してしまいます。
冒頭で挙げた幾つかの制御システムに対し、ECU(DME)に異常と判断された時点でメーターパネル内のインジケーターが点灯し、ドライバーに知らせます。
ただ、警告灯が点灯するだけではなく、ECUはフェールセーフモードに入り、出力を落としたり、ABSを効かせたりなどの対処モードに入ります。
こうなると、ローラー上では正常な測定が出来ないことになります。これこそが、各チューニングショップで頭をかかえる悩みの種なのです。
場合によっては、ABSが誤作動を起こし、加速中にも拘わらず突然ブレーキングを開始するような危険な場合もあります。

では、DIM-TECH社製テスター(Dyno-Race)の最大の特徴である、HLS機構について説明します。
HLSとはHydraulic Linking Systemの略でローラー等速回転機構を指します。

前後のローラーが油圧(ハイドロリック)で繋がり、一方が回転をすれば同回転方向にもう一方のローラーもシンクロする仕組みになっています。
前輪側・後輪側の互いのカップルローラーはベルトを介して連結されていますので、結果どこか1本のローラーが回転をすれば4輪全てのローラーが回転するのです。

つまり、FF車でもFR車でもローラー上は4輪全てのタイヤがシンクロ回転をするので、道路を走行している状態を再現できるわけです。
この機構により、ECUは正常モードと判断し、エンジンの性能測定を安全に行えます。

4WD車でもHLSは必要なのです!

4WD車の場合は、通常ローラーの様に前後ローラーが連結していなくても、問題は無いのでしょうか?
実は、日産GT-Rの4WD車の様に前後のトルク配分をECUで制御している場合は、HLSのように前後ローラーが連結していないと、テスター上でタイヤの回転差が出てしまいます。
実際の走行において前後タイヤの回転差が生じる事は、スリップ以外にはありませんので、当然ながらECUは異常と判断をします。

つまり、最新の車においてはFF車・FR者・RR車・4WD車全てにおいて、HLS機構は有効なのです。

負荷装置・電気ブレーキ

前後のローラーには、負荷発生装置(電気ブレーキ)が装着されています。
任意に負荷を掛けることが可能で、ESS機構に加え負荷をプログラムし、極めて実走行に近いロードシュミレーションができます。
また、トルク一定・エンジ回転数一定などのテスト項目も可能となり、目的・仕様に合った走行テストやECUチューニングに対処できます。
DYNO-RACEは現時点において、耐久性、利便性、有効性など多くの面において大変優れたシャーシダイナモなのです。

ロードシュミレーション

テスターの測定項目は全部で8個。
その中の一つにロードシュミレーションがあります。
車重・タイヤサイズ・前面投影面積・Cx値・速度・道路勾配などのデーターを入力すると、その状態を再現するべくプログラムで負荷が掛ります。
トルク・走行距離を管理しながら、各センサを使い総合的な車両チェックが可能になります。
例えば、ある一定の速度で異音・振動が発生する、オートマティックの変速状態が悪い、オーバーヒートがし易い、エンジン出力が落ちる、など実際に走行してみないと判断しにくいトラブルシューティングに対しても安全に状態を再現することが可能です。

エンジン性能チェック

一般的なパワーチェックを行うにもESS機構や電気ブレーキは大変に意味のある仕組みですが、それに加え測定プログラムも大変良く出来ています。
先ず、パワー測定の開始回転数と終了回転数を入力します。
次に、その間の測定時間を決めます。
例えば、START/2000rpm~FINISH/7000rpm ・・・18秒
と入力すると、フルスロットルで2000rpm~7000rpmまでの間を18秒掛るようにブレーキが自動でプログラムされます。
さらに長い秒数を取れば、さらに細かいサンプリングが可能となります。
途中でアクセルをオフしてもそれまでの測定データーはサンプリングされます。
基準を車速に切り替えても、同様の測定が可能です。
数回に渡り測定したデーターはグラフ上で比較が可能で、他車種との比較、あるいはチューニングアイテムの効果など、様々な分析に役に立ちます。

テスター設備各種

DIM TECH社では、4輪用の他にもダイナモメーターの用意があります。


モータースポーツを始め、各産業界に於ける貢献もめざましく、様々な分野で活躍をしている会社です。